北欧クラシックの魅力


Telemark
Telemark

 

寒い北欧の森は、たくさんの針葉樹林が細く長くそびえ立っている。

曲がらず枝分かれもせず、真っすぐ一本で、一直線に伸びている。

日本の木のようにどっしり構えている木と違い、

きっと脆く繊細だけれど、凛としていて。

 

 

北欧の曲は小曲が多く、他のヨーロッパの作曲家のように大規模編成の交響曲、協奏曲、超絶技巧の作品を残している作曲家は少ない。演奏会で弾かれない曲も多く知名度も低いけれど、小品だからこそ短い音楽の中に凝縮されて、たくさん素敵な響きがつまっていて、私は好きだ。

 

これらの作品はきっと厳しく暗く、長い冬を経験した者でないと生み出す事は決して出来ないだろうし、これらを演奏するにも、曲を理解し練習するだけでは、この作品の音色を作り出すのは難しい。北欧の作品を初めて聴いた時は、背筋がひんやりするような、魂が抜けるような、そんな感覚になったのだ。

春がこんなにも待ち遠しくなるなんて、ノルウェーに来る前は思ってもいなかった。まだ雪が残っているというのに、待ちわびていた春の訪れをかすかに感じた瞬間に喜びがあふれる。まるで積もっていた雪の下に自分達の感情までも埋まっていたんじゃないかと思うくらい、春になると人々が活発になっていく。それはきっと人間だけでなく、草木も一緒なんだと、新緑の香りが漂う道を歩きながら生命の息吹を感じた。

そして短い夏を思い切り満喫しようとするのだ。

 

北欧の作品に春や初夏の曲が多いのは、こういった厳しい自然や気候が背景にあるのだろう。

 


ハルフダン・シェルルフ(ノルウェー):牧歌

アイナル・ステーン=ノクレベルグ(ピアノ)


オーレ・ブル(ノルウェー):羊飼いの少女たちの日曜日

アンナル・フォレソー(ヴァイオリン)

ノルウェー放送管弦楽団

オーレ・クリスチャン・ルード(指揮)


シベリウス(フィンランド):6つの即興曲より 第5番

ホーヴァル・ギムセ(ピアノ)


シンディング(ノルウェー):カントゥス・ドロリス

ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)

クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)

彼らはオスロのムンク美術館で開かれた日本復興支援コンサートに出演して下さいました。(2011年5/15)


トヴァイト※(ノルウェー):ハルダンゲルの50の旋律より

 ※トヴェイトと表記される事が多い。

オスロフィルハーモニー管弦楽団